Chromeは新世代ブラウザとなりうるか

公開されたようなので、本業で必要な知識ということもあり、早速Google Chromeを使ってみた。
(この文章もChrome上から投稿している)。
英語版から一週間以上経って日本語版が公開とか、そういうことはしないgoogleは、人的リソースという意味でもすごい。

さて、chromeを使ってみて、TechCrunchの記事にあるように確かに軽い。
Safariと同等くらいのような気もするけど、しかし軽い。

httpsの自己証明書についてのアプローチがFX3よりは旧来式にだったり、Flashプラグイン無しで表示できたり(ニコニコも問題が無い)、Java Scriptのデバッガが最初から付属していたりするとか、細かい特徴は多々あるわけだけど、一番指摘しなければならない大きな特徴は、いわいるホームページに関する部分だろう。
スタートページとか呼んだりもするコレ、Chromeはここに大きな特徴がある。
新しいタブを開いたりブラウザを立ち上げたりするとホームページが表示されるのは当然なのだけど、Chromeはここに「良くアクセスするページ」や「最近追加したブックマーク」が表示される。
他のブラウザがただどこかのページを見せることにより、例えばホームページの使い勝手をポータルサイトの機能性に依存させる状態に陥っているなかで(そのため、結局about:blankばかりになってしまうんだ。これはホームページの機能を殺しているに他ならないじゃないか)、新しいアプローチに見える。
表示速度にストレスがないから、Chromeを使うユーザは常にこの標準のホームページ表示を好んで使うのではないか。
当然、ここには検索エンジンの囲い込みへの力も働いていく、戦略的な思惑も透けて見えるわけだけど。

ただ惜しむべくは、このホームページ、カスタマイズする方法が見つからない。
私としては「良くアクセスするページ」のスクリーンショットは要らないから消したいのだけど、その方法はどこにあるのだろう。
また、様々に使ってみて、どうもログイン後のセッション情報が壊れるのか、それともクッキーの保存がまだ怪しいところがあるのか、フォーム操作をしていると動作が変なときがあるようだ。が、TEXTAREAの大きさがドラッグで変更できるUIは心地よい。
今後こういう細かいところが改善されていけば、生活環境として使っても良いものになるだろうが、今現在はもう少しな感じ。
まぁ、ベータとしては上出来だろう(Googleだけに一生ベータという可能性もあるけど)。

まだPluginの作り方もわからず(公開されているのだろうか)、当然GrasemonkeyやUbiquityGoogle Toolbar(PageRankを見たいだけだけど)のようなものはないわけで、そういうところも今後に期待したい。

また、TechCrunchにあるOmniboxの機能、Amazon.comでもAmazon.jpでも試してみたけど動作せず、当然nicovideo.jpでも書いてあるような動きはしなかったので、日本語版には移植されていないのだろう。
このようなところも、今後追随してくると面白くなってくるだろう。

さて、このブラウザは我々の生活にどう影響するのだろうか。
少なくとも、見た目の違いや動作速度といった、クロムメッキを施した的な部分を越えたモノは持ってそうだが。
まぁとりあえずの評価は、楽しいおもちゃがまた一つ加わったというところだが…。

11:00 追記

ふとユーザエージェントを確認してみたところ、そういう事だったのねと少しがっくりした。

Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/525.13 (KHTML, like Gecko) Chrome/0.2.149.27 Safari/525.13

中身はSafariか。道理で。